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調剤薬局とドラッグストアの違いを徹底比較|年収・業務・働き方

調剤薬局とドラッグストアの違いを、年収・業務内容・働き方の観点から徹底比較したインフォグラフィック。薬剤師の1日のスケジュールや法的区分、残業・休日の傾向を視覚化し、それぞれのメリット・デメリットを対比させた図。

「今の調剤薬局での人間関係に疲れてしまったけれど、ドラッグストアに転職すれば解決するのだろうか」
「給料が良いと聞くドラッグストアに興味はあるけれど、体力的に続けられるか不安」

調剤薬局で日々忙しく働いていると、ふと他の選択肢が頭をよぎることはありませんか?特に20代から50代の薬剤師の方々にとって、職場環境や働き方の悩みは尽きないものです。私自身も長年調剤薬局に勤務してきましたが、隣の芝生が青く見える瞬間は何度もありました。

一般的に「調剤薬局」と「ドラッグストア」は似て非なるものと言われますが、実際に働くとなると、その違いは想像以上に大きなものです。業務内容はもちろん、求められるスキル、給与体系、そして何より「職場の空気感」が全く異なります。

この記事では、両者の違いを曖昧にせず、現場目線で徹底的に比較・深掘りしていきます。単なる定義の違いだけでなく、実際の「働きやすさ」や「キャリアの将来性」にまで踏み込んで解説しますので、ご自身の今後のキャリアを考える際の一助となれば幸いです。

筆者

私自身の経験や、同僚たちのリアルな声も交えながらお話しします。どちらが良い・悪いではなく、「あなたにとってどちらが心地よいか」を見つけるヒントにしてくださいね。

この記事で分かること

  • 調剤薬局とドラッグストアの法的な違いと役割
  • 実際の業務フローや1日のスケジュールの具体的な差
  • 年収や福利厚生、休日数などの待遇面のリアルな比較
  • それぞれのメリット・デメリットと向いている人の特徴
CONTENT

【基礎知識】調剤薬局とドラッグストアの決定的な違い

まずは基本中の基本ですが、調剤薬局とドラッグストアが根本的にどう違うのか、その構造的な部分から整理しておきましょう。ここを理解しておくと、後述する業務内容や年収の差についても「なぜそうなるのか」が腑に落ちるはずです。

読者の皆さんもご存知の通り、かつては明確に分かれていた両者ですが、近年はその境界線が少しずつ変化してきています。しかし、ベースとなる「目的」と「法的区分」には明確な違いがあります。

定義と法律上の区分(薬局と店舗販売業)

私たちが普段「調剤薬局」と呼んでいる施設は、法律上は「薬局」という区分になります。医療法における「医療提供施設」としての位置づけであり、薬剤師が常駐し、調剤室を備えていることが必須条件です。一方、一般的なドラッグストアは「店舗販売業」としての許可を受けているケースが多く、必ずしも調剤室があるとは限りません。

最大の違いは「処方箋に基づいた調剤ができるかどうか」です。調剤薬局は、医師の処方箋に基づいて薬を調製し、交付することが主たる業務です。これに対し、ドラッグストア(店舗販売業)の主業務は、一般用医薬品(OTC医薬品)や日用品の販売です。

ただ、ここで注意が必要なのは、「ドラッグストア=調剤ができない」ではないという点です。近年増えている「調剤併設型ドラッグストア」は、店内に「薬局」の許可を受けた区画(調剤室)を設けています。つまり、一つの建物の中に「小売店」と「薬局」が同居している状態と言えます。

以下に、法的な区分と特徴を整理しました。

項目 調剤薬局(保険薬局) ドラッグストア(店舗販売業)
法的区分 薬局開設許可 店舗販売業許可(調剤室なしの場合)
主な目的 処方箋に基づく調剤・服薬指導 一般用医薬品・日用品の販売
薬剤師の配置 営業時間内は常時必須 第一類医薬品販売時などは必須
(登録販売者のみの時間帯もあり)
取り扱い品目 医療用医薬品が中心 OTC医薬品、化粧品、食品、雑貨

この法的な違いが、現場での働き方に直結します。調剤薬局では「医療従事者」としての側面が色濃く出るのに対し、ドラッグストアでは「小売業の従事者」としての側面も求められるのです。

求められる役割と機能の違い(医療提供施設 vs 小売業)

社会的な役割という視点で見ると、両者の違いはさらに鮮明になります。調剤薬局に求められているのは、患者様の薬物治療を安全かつ効果的にサポートすることです。これには、処方監査、疑義照会、服薬指導、そして最近重要視されているトレーシングレポート(服薬情報提供書)の作成などが含まれます。

調剤薬局の本質は「対人業務」の深化にあります。かかりつけ薬剤師として患者様の生活背景まで把握し、ポリファーマシー(多剤併用)の解消に取り組むなど、専門性を発揮する場面が多いのが特徴です。私が勤務していた門前薬局でも、一人の患者様と10分以上お話しすることは珍しくありませんでした。

一方で、ドラッグストアに求められるのは「セルフメディケーションの推進」と「生活の利便性」です。軽い風邪や怪我なら病院に行かずに市販薬で治したい、というお客様に対し、適切な商品を選んで提案するトリアージ的な能力が求められます。また、化粧品や健康食品の相談に乗ることもあり、幅広い商品知識が必要です。

ドラッグストアでは「お客様」という呼び方をすることが多いですが、調剤薬局では「患者様」と呼びます。この呼称の違いにも、サービス業的な側面と医療的な側面の違いが現れています。コミュニケーションの質も、ドラッグストアでは「明るく元気な接客」が好まれる一方、調剤薬局では「傾聴と共感」が重視される傾向があります。

近年のトレンド「調剤併設型ドラッグストア」の台頭

ここ数年で一気にその存在感を増しているのが「調剤併設型ドラッグストア」です。皆さんの近所でも、新しくできるドラッグストアにはほとんど調剤室がついているのではないでしょうか。これは、業界全体が「物販だけでは利益確保が難しい」「調剤報酬を得て経営を安定させたい」と考えているためです。

働く薬剤師の視点から見ると、調剤併設型は「調剤薬局とドラッグストアのハイブリッド」です。調剤業務を行いながら、手が空いた時間にはOTC医薬品の相談に応じたり、場合によっては品出しを手伝ったりすることもあります(企業の方針によります)。

データを見ても、大手ドラッグストアチェーンの調剤売上高は年々増加しており、調剤専門チェーンを脅かす存在になっています。これは転職市場においても重要で、求人数として最も勢いがあるのがこの「併設型」です。

ただし、「併設型だから両方の良いとこ取りができる」とは限りません。調剤の枚数が非常に多い店舗だと、実質的には調剤専門薬局と同じように調剤室にこもりきりになることもありますし、逆に処方箋が少ない店舗では、レジ打ちや品出し業務が大半を占めることもあります。このあたりのバランスは店舗によって千差万別であることを覚えておきましょう。

筆者

「調剤もOTCもやりたい!」と思って併設店に入ったのに、配属先が超多忙な門前タイプでOTCに全く触れない…なんて話もよく聞きます。入社前に店舗見学をして、実際の業務割合を確認してみることをおすすめします。

【徹底比較】薬剤師の仕事内容と働き方の違い

次に、具体的な仕事内容や働き方の違いについて見ていきましょう。「調剤 ドラッグストア 違い」と検索される方の多くは、この「毎日のルーティン」がどう変わるのかを気にされています。

職場を変えるということは、1日の大半を過ごす環境を変えるということです。ミスマッチを防ぐためにも、詳細な業務フローの違いをイメージしておくことが大切です。

調剤薬局の業務フローと1日のスケジュール例

調剤薬局の業務は、基本的に「処方箋」を中心に回ります。開局と同時に受付を開始し、処方箋の入力、調剤、監査、投薬、薬歴記入というサイクルをひたすら繰り返します。

典型的なスケジュールの例(9:00〜18:00勤務の場合):

  • 8:45 出勤・準備:掃除、分包機のチェック、予製薬の準備。
  • 9:00 開局:午前の診療に合わせて患者様が来局。ピークタイムは10:00〜12:00頃。
  • 13:00 昼休憩:店舗によっては患者様が途切れず、交代で取ることも。在宅訪問に行くケースもこの時間帯が多いです。
  • 14:00 午後業務:薬歴の未記入分を処理したり、予製を作ったりします。
  • 16:00 夕方のピーク:学校や仕事終わりの患者様が増えます。
  • 18:00 閉局・片付け:レジ締め、薬歴の最終確認。薬歴が残っていると残業になることも。

調剤薬局の特徴は、近隣の医療機関の診療時間に大きく左右される点です。門前のクリニックが診療を延長すれば、薬局も閉められません。また、冬場のインフルエンザ流行期などは目が回るほどの忙しさになりますが、閑散期には比較的ゆったりと在庫管理や勉強会ができることもあります。

業務の比率としては、調剤・監査・投薬が約7割、薬歴記入が約2割、その他(在庫管理・在宅など)が1割といったイメージです。最近は在宅医療に力を入れている薬局も多く、午後の一部を使って患者様のご自宅や施設へ訪問する業務が増えています。

ドラッグストア(OTC・併設)の業務範囲と接客比率

ドラッグストアでの業務は、調剤薬局に比べて非常に多岐にわたります。OTC医薬品の販売だけでなく、健康食品、化粧品、日用雑貨の管理も業務範囲に含まれることが多いです。

特に「OTCのみ(調剤なし)」の店舗の場合、薬剤師の主な役割は第一類医薬品の販売と、お客様からの健康相談対応です。しかし、それ以外の時間は店舗運営業務(レジ打ち、品出し、POP作成、売り場作り、発注、期限管理)を行うのが一般的です。

ドラッグストア特有の業務:

  • レジ・接客:一般レジに入ることもあります。ポイントカードの案内や袋詰めも行います。
  • 品出し・力仕事:洗剤や飲料水などの重い商品を棚に並べる作業が発生します。腰痛持ちの方には辛い場面もあるかもしれません。
  • 売り場管理:季節商品(日焼け止め、カイロなど)の展開や、推奨販売品の陳列を工夫します。

調剤併設店の場合でも、調剤室から出てOTCコーナーのお客様対応を求められることがあります。業務比率は店舗の方針によりますが、調剤業務5割、OTC・店舗業務5割というバランスのところもあれば、完全に分業されているところもあります。

忙しさの質が違う?残業や休日の傾向をデータで比較

「どちらが忙しいか」という質問をよく受けますが、これは「忙しさの質」が異なると答えるのが正確です。

調剤薬局の忙しさは「集中力とスピード」が求められる忙しさです。待合室に患者様が並んでいるプレッシャーの中で、ミスなく調剤し、丁寧に説明しなければなりません。精神的な疲労が蓄積しやすい環境と言えます。残業時間は月平均10〜20時間程度のところが多いですが、薬歴未記入が溜まると月末に跳ね上がる傾向があります。休日は「日曜+平日1日」か「土日祝休み(総合病院門前など)」のパターンが多く、比較的固定されています。

一方、ドラッグストアの忙しさは「体力と対応力」が求められる忙しさです。店舗が広く動き回る距離が長いですし、品出しなどの肉体労働もあります。また、年中無休の店舗が多く、営業時間が夜22時や24時まで及ぶこともあります。そのため、シフト制で勤務時間が不規則になりがちです。

項目 調剤薬局 ドラッグストア
残業の主な原因 患者様の混雑、薬歴記入、在庫管理 棚卸し、改装作業、レジ混雑、人員不足
休日の傾向 日曜祝日は休みの店舗が多い
お盆・年末年始は病院に準ずる
年中無休が多い
シフト制で土日休みとは限らない
勤務時間 9時〜19時頃が中心 10時〜22時など遅番シフトあり

注意点:家庭との両立について

ドラッグストアはシフト制のため、土日に休みが取りにくい、夜遅いシフトがあるといった理由で、子育て中の方が働きにくさを感じるケースがあります。一方で、「平日に休みが欲しい」「朝はゆっくりしたい」という独身の方にはメリットにもなり得ます。

【年収・待遇】給与が高いのはどっち?実際の相場を検証

転職を考える上で避けて通れないのが「お金」の話です。一般的に「ドラッグストアの方が給料が高い」と言われていますが、それは事実なのでしょうか?

結論から言うと、初任給や平均年収の面ではドラッグストアの方が高水準です。しかし、そこにはいくつかの「理由」や「条件」が含まれています。表面的な数字だけでなく、その内訳を見ていきましょう。

ドラッグストアの年収が一般的に高い理由とカラクリ

ドラッグストアの薬剤師の年収は、新卒でも450万円〜500万円程度、中途採用であれば550万円〜700万円程度が相場とされています。店長やエリアマネージャーに昇格すれば、800万円以上も十分に狙える世界です。

なぜここまで高いのでしょうか。主な理由は以下の3点です。

  1. 収益構造の違い:物販による利益率が高く、企業としての資本力が大きいため、人件費に還元しやすい。
  2. 労働条件のハードさ:土日出勤、夜間勤務、長時間労働に対する手当が含まれています。いわゆる「深夜手当」や「休日手当」がベースに乗っているイメージです。
  3. 全国転勤の可能性:大手チェーンの場合、「全国転勤可」の区分で入社すると手厚い手当がつきます。逆に「地域限定」を選ぶと、年収が1割〜2割下がるケースがほとんどです。

つまり、ドラッグストアの高年収は「不規則な勤務や転勤のリスクを引き受ける対価」という側面があります。額面だけを見て飛びつくと、「時給換算したら調剤薬局と変わらなかった」となりかねないので注意が必要です。

調剤薬局の給与相場と昇給モデルの実態

調剤薬局で働く薬剤師の給与相場と昇給モデルの実態。新卒・中途の年収比較や地域差、管理薬剤師へのキャリアパスに加え、ワークライフバランスのメリットを説明するイメージ。

対する調剤薬局の年収相場は、新卒で350万円〜450万円、中途で450万円〜600万円程度です。管理薬剤師になれば手当がつきますが、それでもドラッグストアの店長クラスと比較するとやや見劣りすることがあります。

調剤薬局の給与の特徴は以下の通りです。

  • 昇給が緩やか:大手チェーンでも中小でも、定期昇給の幅はそれほど大きくありません。年収を大幅に上げるには、管理薬剤師やエリアマネージャーへの昇進が必須です。
  • 地域差が大きい:都市部よりも、薬剤師不足が深刻な地方(へき地)の方が年収が高くなる傾向があります。「田舎の調剤薬局で年収800万」という求人は実在します。
  • 技術料への依存:薬局の利益は診療報酬(技術料)に依存しているため、制度改定の影響を受けやすく、大幅なベースアップが難しい現状があります。

しかし、調剤薬局には「勤務時間が比較的安定している」「土日休みが取りやすい(店舗による)」という、お金に換えられないメリットがあります。ワークライフバランスを重視して、あえて年収が下がる調剤薬局を選ぶ薬剤師も少なくありません。

福利厚生や手当に見る「働きやすさ」の差

給与以外の待遇面、特に福利厚生についても触れておきましょう。ここでは大手チェーン同士の比較になりますが、やはり企業規模が大きいドラッグストアの方が制度が充実している傾向にあります。

ドラッグストアの福利厚生例:

  • 社員割引制度(日用品や化粧品が安く買えるのは大きなメリット)
  • 借上社宅制度(家賃の8割会社負担など、手厚いケースが多い)
  • 持株会、確定拠出年金など資産形成のサポート

調剤薬局の福利厚生例:

  • 認定薬剤師取得支援(e-learningの費用負担など)
  • 外部研修への参加費補助
  • 産休・育休の実績(女性比率が高い職場が多いため、取得しやすい雰囲気がある)

特に「住宅手当」の有無は実質的な手取り額に大きく影響します。転職の際は、基本給だけでなく、これらの手当を含めた総支給額と、家賃補助などの「見えない給与」もしっかり計算することをお勧めします。

筆者

私の友人は、年収50万円ダウンで調剤薬局へ転職しましたが、残業が月20時間減り、土日休みになったことで「時給換算では上がったし、家族との時間が増えて満足」と話していました。価値観によって「高い・安い」の感じ方は変わりますね。

どっちがおすすめ?メリット・デメリットから適性を診断

調剤薬局で働く薬剤師の給与相場と昇給モデルの実態。新卒・中途の年収比較や地域差、管理薬剤師へのキャリアパスに加え、ワークライフバランスのメリットを説明するイメージ。

ここまで、仕組みや条件面の違いを見てきました。では、結局のところ、あなたにはどちらが向いているのでしょうか?それぞれのメリット・デメリットを整理し、適性を判断するための材料を提供します。

調剤薬局で働くメリット・デメリット

調剤薬局のメリット

  • 専門性が磨ける:処方箋枚数や科目の種類にもよりますが、深く薬学的知識を身につけられます。
  • 患者様との距離が近い:継続的に来局される患者様の経過を見守ることができ、やりがいを感じやすいです。
  • 生活リズムが整いやすい:夜勤や深夜営業がない店舗が多く、カレンダー通りの休みが取りやすい傾向にあります。
  • 座ってできる業務もある:監査や薬歴入力など、ドラッグストアに比べれば座っている時間は長めです。

調剤薬局のデメリット

  • 人間関係が閉鎖的:狭い調剤室で少人数で働くため、一度人間関係がこじれると逃げ場がなく、精神的に辛くなりやすいです。
  • 業務が単調になりがち:処方内容が変わらないと、毎日同じ作業の繰り返しに感じることも。
  • 給与の上限が見えやすい:管理職にならない限り、大幅な昇給は望みにくいです。

ドラッグストアで働くメリット・デメリット

ドラッグストアのメリット

  • 年収が高い:前述の通り、薬剤師業界の中ではトップクラスの給与水準です。
  • 幅広い知識がついた:OTCやサプリメント、介護用品など、生活全般の知識が身につきます。
  • 人間関係が開放的:スタッフの人数が多く、薬剤師以外(店長、パート、アルバイト)とも関わるため、風通しが良いことが多いです。
  • キャリアパスが多彩:店長、SV、バイヤー、商品開発など、薬剤師資格を活かした本社業務への道も開かれています。

ドラッグストアのデメリット

  • 体力的にきつい:立ち仕事、品出し、広い店内の移動など、体力勝負の側面があります。
  • 医療現場からの乖離:OTCのみの店舗だと、調剤スキルが錆びついてしまう不安があります。
  • 土日休み・連休が取りにくい:サービス業である以上、世間が休みの時こそ稼ぎ時という側面があります。

あなたに向いているのは?性格とキャリア志向別チェックリスト

それぞれの特徴を踏まえ、「こういう人はこちらがおすすめ」というチェックリストを作成しました。ご自身の性格や希望する働き方と照らし合わせてみてください。

調剤薬局が向いている人

  • 医療の専門性を突き詰めたい、勉強熱心な人
  • 患者様一人ひとりとじっくり向き合いたい人
  • ルーティンワークが苦にならず、正確性を重視する人
  • 土日祝休みなど、決まった時間に働きたい人
  • 体力にはあまり自信がない人

ドラッグストアが向いている人

  • とにかく年収を上げたい、稼ぎたい人
  • 人と話すのが好きで、接客や販売を楽しめる人
  • 変化のある環境が好きで、マルチタスクが得意な人
  • 薬剤師以外の職種や店舗経営にも興味がある人
  • 体力に自信があり、体を動かす仕事がしたい人
筆者

もし「どっちも捨てがたい…」と迷うなら、やはり「調剤併設型ドラッグストア」が有力な選択肢になります。ただ、先ほども触れたように店舗によって色が全く違うので、事前のリサーチが重要ですよ。

転職前に確認すべき「失敗しない職場選び」のポイント

最後に、転職活動を具体的に進める際のアドバイスをお伝えします。調剤薬局からドラッグストアへ、あるいはその逆へ転職する場合、環境の変化は大きくなります。「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、以下のポイントを確認してください。

「人間関係」で悩みたくない人が見るべきチェックポイント

職場の悩みで最も多いのが人間関係です。調剤薬局の閉鎖的な環境に疲れた方は、ドラッグストアの開放的な雰囲気に魅力を感じるかもしれません。しかし、ドラッグストアにも「店長との相性」や「パートスタッフとの連携」という別の人間関係が存在します。

職場見学の際は、以下の点に注目してみてください。

  • スタッフの表情と挨拶:忙しくても笑顔で挨拶し合っているか、ピリピリしていないか。
  • 年齢層のバランス:ベテランばかりで新人が定着していない職場は要注意です。
  • 休憩室の雰囲気:もし見学可能なら、整理整頓されているかどうかもチェックポイントです。荒れている職場は心の余裕がないことが多いです。

将来性を考えるなら知っておきたい業界再編の動き

薬剤師業界は今、大きな再編の波に飲まれています。大手ドラッグストアによる調剤薬局の買収(M&A)が活発化しており、「調剤薬局に入社したはずが、いつの間にかドラッグストアの子会社になっていた」ということも現実に起きています。

将来的な安定を求めるなら、経営基盤のしっかりした大手チェーンを選ぶか、逆に地域に根ざして独自性を発揮している地域密着型薬局を選ぶか、二極化が進んでいます。単に「今の給料」だけでなく、「10年後もその会社(またはその業態)が存続し、成長しているか」という視点を持つことが大切です。

転職エージェントを賢く活用して内部情報を探る方法

自分ひとりで得られる情報には限りがあります。特に「実際の残業時間」や「店舗の人間関係」「離職率」といったネガティブな情報は、求人票には載っていません。

こうした内部情報を得るためには、転職エージェントを上手く活用するのが近道です。彼らは過去にその職場に転職した人のフィードバックを持っていることが多く、「あそこの店舗は管理薬剤師が変わってから雰囲気が良くなった」「あのエリアは人手不足で激務の可能性がある」といったリアルな情報を教えてくれることがあります。

ただし、エージェントもビジネスですから、鵜呑みにするのは危険です。複数のエージェントに登録して情報をクロスチェックしたり、面接時に自分自身の目で確かめたりする姿勢を忘れないでください。あくまで「判断材料の一つ」として活用するのが賢い方法です。

調剤薬局とドラッグストアの違いに関するよくある質問(Q&A)

Q. 調剤薬局からドラッグストアへ転職すると年収は上がりますか?

A. 一般的には上がるケースが多いです。特に大手チェーンのドラッグストアであれば、各種手当や賞与が充実しているため、年収アップが見込めます。ただし、勤務時間が長くなったり、土日出勤が増えたりすることへの対価である点には留意が必要です。

Q. 未経験でもドラッグストアの調剤併設店で働けますか?

A. はい、可能です。多くのドラッグストアチェーンでは研修制度が整っており、調剤未経験やブランクがある方でも安心してスタートできる環境があります。ただし、即戦力を求める店舗もあるため、面接時に教育体制について確認することをおすすめします。

Q. ドラッグストアでの勤務経験は、将来調剤薬局に戻る際に評価されますか?

A. 評価されます。特にOTC医薬品の知識や、高い接客スキル、店舗運営の経験は調剤薬局でも重宝されます。かかりつけ薬剤師としての役割が強まる中、セルフメディケーションの知識を持つ薬剤師は貴重な存在です。

Q. パート勤務の場合、時給が良いのはどちらですか?

A. パート時給に関しては、実はドラッグストアよりも調剤薬局の方が高い場合もありますし、その逆もあります。地域や時間帯(夕方以降や土日)によって大きく変動するため、一概には言えません。求人サイトで近隣の相場を比較するのが確実です。

Q. 調剤薬局とドラッグストア、どちらの方が離職率が高いですか?

A. 企業によりますが、一般的にドラッグストアの方が離職率はやや高い傾向にあります。理由は、体力的な負担や転勤、不規則な勤務時間などが挙げられます。ただ、近年は働き方改革が進み、長く働きやすい環境を整えている企業も増えています。

Q. 結局、併設店と専門薬局、どちらが将来性がありますか?

A. 業界全体の流れとしては「面分業」に対応できる併設店や、高度な医療に対応できる専門薬局が生き残ると言われています。どちらか一方が絶対というわけではなく、「地域医療にどう貢献できるか」という機能を持っているかどうかが将来性の鍵となります。

調剤薬局かドラッグストアか迷ったら?自分らしい働き方を見つけるために

ここまで「調剤 ドラッグストア 違い」について、様々な角度から比較してきました。最後に改めてお伝えしたいのは、「どちらが優れているか」という正解はないということです。

大切なのは、今のあなたが「仕事に何を求めているか」です。高い給与なのか、プライベートの時間なのか、専門的なスキルなのか、人間関係の良さなのか。優先順位は年齢やライフステージによっても変わってきます。

もし今の職場で「働きにくさ」を感じているなら、一度立ち止まって、他の選択肢に目を向けてみることは決して逃げではありません。環境を変えることで、驚くほど生き生きと働けるようになった薬剤師を私は何人も見てきました。

この記事の内容を整理します。

  • 調剤薬局は「医療」寄り、ドラッグストアは「小売」寄りの性格を持つ(併設はその中間)
  • 年収はドラッグストアが高い傾向にあるが、勤務時間の不規則さや転勤リスクが含まれる
  • 調剤薬局はカレンダー通りの休みが取りやすく、専門知識を深めやすい
  • 人間関係は、閉鎖的な調剤室か、多様な人がいる店舗かという違いがある
  • 転職の際は、目先の条件だけでなく「自分がどう働きたいか」を軸に選ぶことが大切
  • 併設店は両方の要素を持つが、店舗によって業務バランスが大きく異なるので要確認
  • 内部情報は自分だけで集めず、見学やエージェント活用でリスク回避を
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